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2010-01

HSP3.21リリース候補版(RC1)を公開しました

※追記(2010/3/15)
さらに新しいバージョン(RC3)が公開されています。こちらの記事を参照してください。

HSP3.21RC1を作成しました。
まだテスト版としての扱いですが、よかったら試用してみてください。
主にHSP3.2で発見された不具合を解消するためのマイナーアップデートで、前から基本的に構成と仕様は大きく変わっていません。
下のリンクからダウンロードすることができます。

  hsp321rc1.zip (19.1 MiB)

フルセットの内容をzipファイルに圧縮してあります。
HSP3.2がインストールされている方は、別のフォルダに解凍するか、バックアップした上で上書きすることを推奨します。
HSP3.2からの主な変更点は以下の通りです。

  • Windows Vista及びWindows 7の64bit(x64)版でウィンドウが閉じなくなる不具合の修正
  • HGIMG3でメモリのリークがある不具合を修正
  • HGIMG3上でOBAQプラグインのオブジェクト描画に対応
  • HGIMG3でエミッターなどいくつかの機能追加
  • OBAQプラグイン用の簡易モデル作成ツールを追加
  • hspinetプラグインにRC4/BASE64サポートを追加
  • hspinetプラグインサンプルにメール送信スクリプトを追加

    何らかの問題や不具合がありましたら、掲示板かこちらのコメント欄でお知らせ頂けると嬉しいです。

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    TTLのビデオゲーム

    今年になって調べたいと思っているテーマの1つがTTL時代のアーケードゲームです。
    TTL時代っていうのは、アーケード(ゲームセンター)にテレビを使ったゲームが登場した70年代初頭から、CPUによるゲームが普及してくる70年代後半までの短い期間を指します。というか、私がそう呼んでいるだけです(^^;

    TTLとは何かと言うと、コンピューターの基本的な動作を行なう論理回路(またはICチップ)の総称で、コンピューター(CPU)が普及する前のデジタル回路では、欠かすことのできない仕組みです。
    今では、ビデオゲームと言えば当たり前のようにCPUが入っていて、ゲームのソフト(プログラム)が動いていますが、70年代初頭のTTL時代ではCPUを使わずにデジタル回路だけでゲームを作っていました。プログラムを作らないでゲームが作れるの? って思っちゃいますが、実際に色々なゲームが作られています。
    たとえば、アーケードのビデオゲーム初のヒット作として有名なPong(Atari 1972)


    あと、今でも知られているブロック崩し「Breakout(Atari 1976)」もプログラムは一切使われていません。


    現在はハードウェアとソフトウェアの分担がはっきりしていて、パソコンで言えばビデオカードのハードウェアが絵を出す機能を持っていて、コントローラー等の入力をもとにどのような絵を出すかを決めるのがソフトウェア(プログラム)の役割です。
    昔は、そのソフトウェア部分も含めてハードウェアで作ってしまっていました。ゲームごとに専用の回路を作っていたわけです。そのための一時的なデータ記憶や、条件判断を行なうためにTTL(Transistor-transistor logic)が使われていました。

    今さらなぜTTL時代をテーマにしているかと言うと、その後のビデオゲームに比べて資料が少ないことと、TTLの持つシンプルさを今だから見直すといい…気がしたからです。

    TTL時代のゲームを現在遊べる環境は極端に少ないです。また、80年代以降のゲームはエミュレーターにより今も遊べたりしますが、CPUを使用していない場合、厳密に同じ動作をパソコン上で再現するためには回路図をソフトウェアに起こす必要があり、とても難しくなります。
    そのため、ビデオゲームの元祖的な存在でありながら取り上げられる機会も少なく、知らない人がほとんどではないかと思われます。ファミコンとか80年代のゲームについてはもう多くの人が語っていると思うので、今後ネタが続けばですが、TTL時代に作られたゲームと魅力について紹介をしていきたいなと思っています。
    ちなみに、海外ではDiscrete Logicとも呼ばれていて、こちらのページはかなりオススメです。

    Discrete Logistics
    http://discrete.mameworld.info/

    あと、パソコンでは再現が難しいと言いましたが、シミュレーターを作っている人もいるので雰囲気はわかるのではないかと思います。
    http://adamulation.blogspot.com/
    http://www.ascotti.org/programming/tickle/tickle.htm

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    Norton Antivirus 2010とHSP3の相性

    昨年(2009年)11月くらいから、シマンテック社のノートン製品(Norton Antivirus 2010など)とHSP3の相性が大変悪くなっています。
    だいたい経緯としては、以下のような感じです。

    Norton Antivirus 2010の新機能SONAR2がHSP関連ファイルをセキュリティリスクと認識してユーザーの確認なしに削除

    サポートに連絡して改善の要求を行なう

    1ヶ月後、サポートから対応しましたという連絡が来る

    HSP3.1など一部のファイルは誤認識がなくなったものの、依然としてHSP3.2で同様の問題発生

    再度サポートに連絡

    その後、ファイルが勝手に削除されることはなくなった模様

    サポートからの返信はまだなし←いまここ

    実行ファイルを解析して危険かどうかを判定する技術ということで、まだこなれていない面もあるかと思いますが、現在までの対応としてはサポートも含めて良くないなぁというのが正直な感想です。

    あまりに状況が掴みづらいので、検証のためにソフトを購入してしまいました。
    どんなアルゴリズムで検証しているかわかりませんが、hspランタイムが引っかかるのはわかるとしても、スクリプトエディタまでアウトなのはわかりません。exeファイルを生成するからでしょうか。

    現在はとりあえず、以下のようなダイアログが出たら、続行を許可すればそのまま使用することができるようです。

    ちなみに、ちょっとフォローしておくとシマンテックの対応は最悪…というほどではなく、他社製のアンチウイルスソフトではサポートの連絡ができなかったり、誤認識への対応を拒否される(!)ケースもあったので、それに比べればちゃんとしています。ただ、知名度と普及率から考えるともっと早い対応を望みたいところ。

    HSP3とアンチウイルスソフトの誤認識については、以下のページにまとめています。
    今後も情報があれば、報告していきたいと思います。
    http://www.onionsoft.net/hsp/hsp3alert.html

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    HSPコンテスト作品紹介記事

    窓の杜で、HSPプログラムコンテスト2009の作品が紹介されました。
    http://www.forest.impress.co.jp/docs/serial/shumatsu/20100122_342276.html

    こういった記事で、HSPTVブラウザが取り上げられるのは珍しいですが、とても良いことだと思います。
    HSPTVブラウザは一度インストールさえしてしまえば、仕組みとか内容がわかってもらえるかと思うのですが、最初のステップがなかなか一般の人に認知されていないのがネックになっています。
    もちろん、HSPTVブラウザを起動してからのおすすめ誘導とか、webとの連携とかまだできることは色々あるのですが、まずは多くの人に存在を知ってもらうことが大切だと考えています。
    そのあたりの周知も含めて、仕組みを作っていきたいですね。
    何かいいアイデアなどあれば、どんどんお知らせください。

    コンテスト作品と言えば、海外で「ネズミマン」が取り上げられています。
    なんと2009年のインディー(自作)フリーゲームの部門で5位ですよ。
    http://www.indiegames.com/blog/2010/01/feature_top_freeware_platforme.html?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+IndependentGaming+(Indie+Games)

    indiegames.comでの個別紹介ページはこちら。外人のコメントもおおむね好意的です。
    http://www.indiegames.com/blog/2009/11/freeware_game_pick_nezumiman_f.html

    私が作ったわけではないですが、HSPで作られた作品が海外でも遊ばれているのを見るのは、何だか嬉しいですね。
    このゲームに限らず、多くの優秀なソフトがコンテストに出品されているので、今後は海外へのアピールも積極的に行なって行きたいところです。

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    コンピューター歴史博物館

    古いコンピューターとその歴史を展示している博物館の動画をアップしました。

    ここは去年の10月に行ってきたのですが、シリコンバレーにあるだけあって、とにかく歴史的な機械の実物が数多く残されています。特に大型コンピューターはすごい迫力で、時代によっては完全にSFの世界です。異世界っぽさすら感じさせてくれます。
    Photo By Sencha.
    ただ、残念なことが2つありました。
    1つは、日本のコンピューター展示が少なかったこと。もしかしたら倉庫にあるのかもしれませんが、代表的な初期の日本のパソコンとかもっと置いてあってもいいかなと思いました。ヨーロッパやロシア(!)のマシンもある中で、日本で作られたものが少ないのはちょっと寂しいですね。X68000とか、FM-TOWNSとかは形も面白い気がするのだけど。

    もう1つは、世界初のアーケードビデオゲームこと「Computer Space」も展示されていたのですが、既にどこかの番組が取材していてそのスペースは貸し切りで入れませんでした。そこには他にも、世界初に限りなく近いアーケードビデオゲーム「Galaxy Game」の実機があったのも悔やまれます。
    またチャンスがあれば、再度訪れたいスポットでした。

    ビデオのアップロードと同時に、OBSのページも更新しています。
    http://onitama.tv/obsweb/special.html
    訪れたComputer History Museumのホームページはこちら。
    http://www.computerhistory.org/

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    HSPでUSB制御(AVR/HIDaspx)

    ホビーとしての電子工作や教育用途として、PCからUSB接続して行なう機器があります。
    HSPプログラムコンテストの協賛社としてもおなじみの、テクノキットさんや、Km2Netさんもこうした工作キットを販売しています。
    これらのハードは、USB経由で接続してその先に作成された機器、たとえばLED(発光ダイオード)とかLCD(液晶パネル)をPCから制御するような仕組みになっています。
    これがシンプルながら、制御して動かすのは不思議と喜びがあります。
    プログラムもそうですが、自分で組み上げたものだとLEDが点灯するだけでも楽しいものです。

    PCから制御するにあたって手軽に実験できるHSPを使ってくれていることも嬉しいのですが、今回のテーマはそこじゃなくて、より手軽にUSB制御するハードに感動したという話。


    とある方のご厚意で頂いた基板です。HIDaspxという仕様に基づいて作られています。
    今までのUSBキットと比べて何が優れているかと言うと、

    • 手軽 – Windowsであれば標準のHIDクラス(ヒューマンインターフェースデバイス)ドライバで接続できるので、USBに繋ぐだけですぐ使用できる
    • 単純 – とてもシンプルな回路構成でマイコン制御までできちゃう
    • 安い – AVRマイコンも含めて材料費は¥500くらい

    という、いいことずくめ。
    ハードの勉強をしたいという人や、電子工作の入門でも注目株ではないでしょうか。
    初心者向けの書籍や資料という点では、まだUSB-IOなど既存の製品がいいと思いますが、マイコン制御できるとか、導入の手軽さ(AVRマイコンにファームウェアを書き込む必要はありますが)によるメリットは大きいですね。

    HIDaspxについては、こちらのページで開発を行なっています。
    http://www-ice.yamagata-cit.ac.jp/ken/senshu/sitedev/index.php?AVR/HIDaspx#qa9690db

    このHIDaspxは、もともと「びんずめ堂」さんの製作した回路とソフトから派生したもので、「びんずめ堂」さんはUSB-IOのHSP用プラグインとか、Linux版の移植xhspなども公開されていてHSPを強力に支援してくれています。
    そんな中から登場してきた、HIDaspxをこちらでもちょっと使ってみようと思っています。
    当然HSPから呼び出すということで、また進展があったらお知らせしたいと思います。

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    HSPでマルチタッチ入力

    メインマシンの環境をWindows7(x64)に移行中です。
    せっかくなので、マルチタッチに対応したプログラムを作ってみました。

      multitouch100115.zip (94.3 KiB)

    HSP3のスクリプト3つと、実行ファイル1つが入ってます。
    APIの資料としては、だいたいこのあたりを参考にしました。
    http://msdn.microsoft.com/en-us/library/dd317323(VS.85).aspx

    基本的に覚えておくべきコトは、タッチ入力の取得方法は2種類あるというコト。

  • ジェスチャー(Gesture) – パンやズームなど指を動かした内容を得る
  • タッチ(Touch) – ポイントされた座標すべて得る
  • そしてこれは、どちらか1つを選ばなくてはならないです。

    RegisterTouchWindow hwnd, 0 ; タッチウインドウ登録

    RegisterTouchWindow関数で、登録するとタッチ。
    そうでないと、ジェスチャーのメッセージが送られてきます。
    multitouch1.hspは、ジェスチャーのメッセージ(WM_GESTURE)を受け取って表示するサンプルです。

    タッチ入力を解析して、ZOOM、PAN、TWO FINGER TAPなどのメッセージを送ってきます。
    (ROTATEはこのままだと受け取らないです)
    メッセージの詳細は、GESTUREINFO構造体に入っています。
    サンプルでは、X,Y座標やArgumentsをとりあえず取り出していますが、詳しい内容は以下で解説されています。
    http://msdn.microsoft.com/en-us/library/dd353232(VS.85).aspx

    multitouch2.hspは、タッチのメッセージ(WM_TOUCH)を受け取って表示するサンプルです。
    自力で入力をすべて解析したい人や、とりあえずタッチされた座標を知りたい時はこちらを使います。
    サンプルでは、タッチされたX,Y座標を取り出していますが、詳しい内容はTOUCHINPUT構造体に入っています。
    http://msdn.microsoft.com/en-us/library/dd317334(VS.85).aspx

    さらに、multitouch3.hsp(及びexe)は、タッチされた座標に点を描画していく簡易的なペイントソフトの例。

    タッチ入力には、TOUCHEVENTF_DOWN(押された)、TOUCHEVENTF_MOVE(動かした)、TOUCHEVENTF_UP(離された)の状態があり、
    本来ならば動かした時に線をつないでいくべきですが、今は押したり動かしたりした点にとりあえず●を描画しています。

    他の環境で試していないので、不具合があったらすみません。
    こちらのモニタ(Acer T230H)では、同時に2点までしか入力できないのと、わりと誤差があったりしてちょっと厳しいですが、一応動作しています。
    あと、ジェスチャーのメッセージが得られるまでラグが少しあって、iPhoneとかと比べると反応が悪い気がします。
    これもデバイスの問題なのか、OS側のものなのか不明です。

    タッチディスプレイを使ってみた感想としては、垂直の画面に対しては腕が疲れるということがよくわかって、マイノリティ・リポートのような未来は来ないのかも。
    あと、何も考えずに画面を拭こうとしたら、拭いた場所すべてタッチとみなされて大変なことになりました(^^;) 拭く時は電源切らないといけないのかな…。
    でも、展示とかプレゼンテーション用には良い機能だと思いますし、ゲームなどでの応用も可能性が広がるので普及はして欲しいところです。

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    最初のご挨拶

    新しい年になったので、blog形式の情報ページを作成してみました。
    オニオンソフトとHSPに関する更新や、最新の情報も含めて近況を配信していく予定です。
    あと、趣味のレトロゲーム関連についても触れたいなと思ってます。
    とはいうものの、そんなに筆マメでないので更新が遅くても暖かく見守ってくださいね。

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