- 2010-10-30 (土) 21:07
- レトロゲーム
穴掘りゲームというジャンルがあるのかどうか知りませんが、昔は同じような系統のものが結構ありました。地中を横から見た断面でプレイヤーが進むと、それまで埋まっていた領域が掘られて空間ができる…といった感じのゲームになります。一番有名で完成度が高いのがおそらくこれ。
				
ナムコが1982年にアーケードで発表したディグダグ(DIG DUG)です。ポップでキュートなキャラクター。土を掘る戦略性。岩でまとめて倒す爽快感などでヒットしました。最近も、iPhoneでリメイクされていますし、その後ヒットした穴掘りゲームのミスタードリラーと世界がつながっている(後付け)設定があったりと、話題性も一番だと思います。
では、ディグダグが最初の穴掘りゲームかと言うとそんなことはなくて、結構昔からあります。どれが最初か私も知りたいところですが、アーケードだと先にRobby Rotoというゲームが1981年にMidway社から出ています。
				http://www.youtube.com/watch?v=tjnfeFMZjjE
わりとディグダグに近い画面ですが、あまり洗練されていません。当時おそらく日本には入ってきていないので、遊んだことのある人も少ないと思います。
				ところで、固定画面の穴掘りゲームは、スクロールするゲームに比べて処理速度を必要としないのでパソコンゲーム向きでした。その中でも、初期からホビーに使われていたコモドール社のPET(後にCBMとも呼ばれる)というマシンで動作していたMINER!(1980年)は、私が当時最初に見た穴掘りゲームです。
				
プレイヤーは鉱脈を掘り進みながら金(GOLD)を集めます。途中で落盤があったり、固い岩があったりするのを避けながら、金を地上に持ち帰るという内容です。おおむね運次第でしたが、自分が掘った部分がわかりやすく残るのでゲームの進行がわかりやすい長く楽しめるゲームでした。それと同時期に、日本のパソコンホビー雑誌「I/O」1980年7月号に掲載された「地底最大の作戦」もこの時期の名作だと思います。
シャープが発売した国産のホビーパソコン、MZ-80シリーズ向けに作られたこのゲーム。ヘビの侵略から基地を守るため、プレイヤーが地中を掘り進み敵を倒していきます。侵略という壮大なテーマでありながら、エサを置いて捕まえるという手段が素朴なのが微笑ましいです。後にDOS版やWindows版が作られているので、興味のある人は遊んでみるといいと思います。
				前述のディグダグが登場して以降、その影響を受けてか多くの穴掘りゲームが登場してきました。アーケードはもちろん、パソコンでも数えきれないくらいのソフトが製作されています。そんな中で記憶に残っているものをいくつか紹介してみます。
				アーケードの中で、その後成功したのはユニバーサル社のミスター・ドゥ(Mr.DO!)ではないかと思います。要素としてはディグダグとあまり変わりませんが、面クリアの方法が多彩だったり、バランス調整が絶妙だったりして、非常に面白いゲームに仕上げられています。ちなみに、ディグダクも続編としてディグダグ2が作られていますが、こちらは穴掘りゲームではなく地面を掘削するゲームに変わっています。
				
パソコンゲームとして登場しファミコンなどにも移植されたバルダーダッシュ(1984年)は、パズル的な要素を加えて人気を集めました。掘り進んだ空間に岩が落ちるという単純なルールを生かして、誰にでも遊べるゲームになっています。
				
少し変わったところでは、1991年のシムアント(Sim Ant)。
				
シムシティなどを手がけたウィル・ライト氏によるアリの生態シミュレーションです。アリの巣を見せる手法としてとても自然にこの手法が使われています。
				穴掘りゲームは、3Dゲームが台頭してきた90年代以降はあまり作られなくなりましたが、マップを自由自在にプレイヤーが変化させることや、全体を見渡せる固定画面を生かすという点ではまだまだ優れていると思います。まだまだ可能性があるジャンルなので、これからも新しいゲームが出てくることを願っています。
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Comments (Close):6
- ECE 10-10-31 (日) 10:19
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							穴掘りゲーム、懐かしいですね。 
 ディグダグもやったし、MZ-1200の非力なグラフィックでは、
 ゲームキャラにヘビが良く登場し、良く襲われていました。MINER!は、リメイクしてMINERS RESCUE!にするとウケるかも!? 
- SOW 10-11-01 (月) 19:59
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							地底最大の作戦懐かしいなあ! 
 当時はP80ユーザーだったのですが、工学社のマイコンゲームの本1ではMZの方がユニークなアイディアのゲームが結構多くて羨ましかったりしました。
 そういえばその本でMZの遺跡の番人って穴掘りゲームもありましたっけ。プレイしたことないですがw
 アーケードではTHE PITもありますね。理不尽な難易度に泣けなましたが。
- 魔女オイラ 10-11-01 (月) 21:48
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							こんにちは。 
 ずいぶん昔のツールですがオンラインのo2のゲームコードの発行をお願いしたくo2@onionsoft.net までメールを送信いたしました。ちなみにアーケードゲームは、スパルタンエックスとかいうゾンビみたいな抱きつく人が出てくるゲームをやったことがあります。たしか7~8年前だったと思いますが、ヒルゼン高原センター(鳥取県の中央の大山という山の奥地のほうにあるレジャーランドだったと思いますが・・・)、ずいぶん古いゲームが集まっている場所が田舎のほうにはまだ残っていて、そこでプレイしたのを覚えています。 
 そこではストリートファイターⅠというめずらしい、ボタンを力任せで叩いて攻撃力がきまってしまうというアーケードゲーム?までありました。(たしかキックボタンは壊れてましたが・・・パンチボタンは作動したような・・)
 以外に田舎には、お宝が眠ってるかもしれませんね。
- onitama 10-11-03 (水) 21:38
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							>ECE さん MZのヘビとか人とか車のキャラクタは秀逸でしたね。羨ましかった。 
 PC8001とそのシリーズは、あってもトランプのマークぐらいですからね。>SOW さん コメントありがとうございます。遺跡の番人は覚えてないけどMZのゲームは、いいもの結構ありましたね。ここでは挙げませんでしたが、THE PITもちまちましたいいゲームでした。あの理不尽さ、ぴっくりですよね(^^; >魔女オイラ さん ストリートファイターⅠが残ってるのはすごいですね。 
 スパルタンXの抱きつかれた人がゾンビって表現は言われてみれば確かに(^^
 今考えると、あのゲームは無双系かも。ジャッキー無双。
- @c 10-11-05 (金) 12:39
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							Mr.ドリラーも入れておこうよ。 
- onitama 10-11-05 (金) 13:02
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							>@cさん 
 ミスタードリラーはDIGDUG主人公の息子…ってことで、続編扱い?
 ってこともないけど、探せばもっと色々出てくるかもしれませんね。
 THE PITもそうだし、SEGAのボーダーラインも穴っぽいの掘ってたような。
 
	






