1 まず最初に

最初にする事はデモンストレーションのメニュー画面で
「Aresでの開発を開始する」から「aresfull.zip」ファイルをDLします。

HPから直接DLされた方は下記の部分から読んでください

解凍後、何処でも良いですから「新しいフォルダを作成」して
その中に次のものをコピー&ペースト(内容をコピーした後、貼り付けを実行)して下さい。

*Help.html
*Helpフォルダー
*start.ares
*AresEditor.exe
*Ares.exe

コレで始めれます

とりあえず、それぞれの説明をします

*Help.html
*Helpフォルダー
この2つにはHtml形式のヘルプと、AresEditor付属のヘルプデータが保存されています
もし、ヘルプが必要なければコピーする必要はありません

*start.ares
これから、この中にプログラムを作成していきます

*AresEditor.exe
コレをダブルクリックするとエディタが起動します。通常、コレを使用してプログラムを作ります

*Ares.exe
コレが無ければ、幾らエディタで作成してもプレイする事が出来ません
start.aresをCDに例えると、Ares.exeはCDプレーヤーです


プログラムを組んで、パックするまでの全体的な流れとしては
1 エディターでスクリプト(プログラム)を作ってみる

2 エディターから実行してみて作動するかチェックする

3 おかしい所を直す

4 テストプレイをしてみる

5 納得がいくまで1〜4を繰り返す

6 ファイルを整理して、見た目を良くする

7 必要なドキュメント(README)等を作成する

8 PackAresを使用してパックする

9 発表する

このような感じで作れば、上手く行くでしょう
PackAresを使用すると、データの保守性が上がりますし
ZipやLzhの圧縮率が高まります
是非ご利用ください


Aresを始める前に約束してください

* アイコンはどんどん勝手に変えて下さい。
* ゆいの作成した物は「名前を出していただければ」(特に表記されている物以外は)全て無許可で使えます。
* ホームページにある音楽や、ゆいの作成した画像も同様です。
* 公開する場合、プログラム作成に使用したツールがAresである事と、HPのアドレスをREADMEに明記し、何らかの形で実行画面にも表示させてください。
* Aresの著作権はゆいに帰属します。
* Aresを使用して作成された作品の著作権は作者に帰属します。
* Ares本体はフリーウエアです。作品以外の形でAres.exeの配布、販売等を禁止します。
* 逆アセンブラ等の行為によるAres.exeの改造等を禁止します。
* 作品の販売等に関しては、事前にお知らせください。
* 雑誌、HP等への掲載、転載等の行為は必ず許可を取ってから行ってください

難しく考えなくても、当たり前の事です。
守れない方は全てゴミ箱に送り込んで破棄して下さい。

以上を守って作成を楽しんでくださいね^^

ゆい

2 文章を表示しよう

チュートリアルでの約束は幾つかあります
とりあえずエディタでstart.aresを開いた後
1 例題として上げる内容をタイプしてください
2 コマンドは全て半角の英数で入力してください
3 1行に1つ以上のコマンドは入力できません
4 スクリプト=プログラムと思ってください
5 半角のスペースやコンマに気を付けて下さい

以上です


最初は文章を表示させて見ましょう

文章表示の例
!title コレは文章を表示させる為のサンプルです
とりあえず、最初の文字は白です
今は簡単に文章を表示させるだけなので
色や大きさを変えたりはしません


                      次にそれを行います。
!stop


どうでしたか?
文章が表示されましたね?
では、コマンドの解説です

文章は書くだけで表示されます
改行やスペースは、無意味にやっているわけではなく
文字の表示位置を調整しています
もちろんちゃんとしたコマンドもありますが
このような方法もあります

!titleのコマンドで行っているのは、Aresを実行した時にでる
一番上の青の所の文字を変更しているのです

!stopはスクリプトの読み込みを中止させる物です


3 文字の色を変える!!

次は色を変えるサンプルです


!title 次は文字の色を変更します
とりあえず、最初の文字は白ですが
!color 255,0,0
コレは赤で
!color 0,255,0
次は緑で
!color 0,0,255
最後を青にします
!stop


新しく出てきた!color命令は光の三原色を利用した色の変更法です

左の数値からそれぞれ赤、緑、青を表し
255が最高値で、0が最低値です

3色全てを最高にすると白になり
全てを0にすると黒になります

例を上げると
!color 255,0,0
!color 0,255,0
!color 0,0,255
!color 255,255,0 黄色
!color 255,255,255
!color 0,0,0
!color 255,200,200 ピンク
!color 200,200,255 水色
!color 0,255,255 エメラルドグリーン
!color 153,109,110 微妙に赤っぽい灰色


これらの組み合わせで、多くの色を生み出す事が出来ますが・・・
正直に言うと面倒です!!
そこで手抜きのコマンドを幾つか作りました

手抜きで色を変えるサンプル

!title 次は文字の色を変更します
最初の文字は白ですが
r
薄い赤
g
薄い緑
b
薄い青

薄い黄色
w

ww
灰色
www

w
この様に簡単に頭文字で色を変えれます
!stop


黒と灰色以外の文字は英語の頭文字でOKです


4 画像を簡単に表示?


次は背景を表示してみましょう

準備する物はtest1.jpgです
何処かから適当にコピー&ペーストして来て、名前を変更してください
大きさは640X480ピクセルにリサイズして下さい
デモンストレーションに入っていた画像だとちょうどいい大きさです

!title 画像の表示後、クリック待ちにして文字を表示します
test1.jpg
test1.bmp
!chrpos 200,0
*
m
コレはtest1.jpgの画像です
Aresは多言語対応を目標にして作成した為
〜!@@#%^&*()__+
:”?><”}{_++¥][’;/.,
この様な特殊な文字の表示も問題ありません
!stop


画像の読み込みは「test1.jpg」の様に画像の名前を書くだけです
しかし表示には「*」が使用されます
幾ら読み込んでも表示させなければ意味がありませんよね^^;

「!chrpos」というコマンドが出ていますが、コレはBMPやMAGの表示場所設定です
画面の左から200ピクセル、上から0ピクセルの場所に画像を設定と言う意味です


5 フォントを変更するよ

文字の色の変更や表示方法はわかったと思います

次はフォントを変更してみましょう

!title フォント変更の実践
test1.jpg
!font MS 明朝
MS明朝の書体です
!stop


フォントはPCによって微妙に異なってきますが
幾つか必ず使用する事の出来る物があります
それらを一覧にしてみました
HGゴッシクE-PRO
HG丸ゴシックM-PRO
HG正楷書体-PRO
MS PRゴシック
MS Pゴシック
MS P明朝
MS ゴシック
MS 明朝


これらのフォントはどのバージョン(日本語)のウインドウズにも
入っている事が確実なフォントです
他にもあるはずですが調べるのも面倒なので^^;
これらを上手く使用すれば、表現に幅を出す事が可能になるでしょう


少し違うけど・・・

フォントを変更しないで見た目を変更するコマンドが2種類あります
早速サンプルを見てみてください
!fmode 1
影文字です
!fmode 2,255,0,0
袋文字です
!fmode 2,b
袋文字2です
!fmode 0
通常の文字です
!antioff
アンチエイリアスをオフにしました
!antion
これが通常の文字です
!stop


一番上から見ていきましょう

「!fmode 1」のコマンドは書いてある通り影文字を表示し
「!fmode 2,0,0,255」でその文字を袋文字に変更して、同時に「!color」命令と同じように色を0,0,255に設定しています
「!fmode 2,b」でその文字を袋文字に変更して、同時に簡易コマンドで色を「b」に設定しています
「!fmode 0」の設定をすれば普通の文字になります


その下の方にある「!antioff」と「!antion」ですが
良く見るとオフの時は文字の縁がぎざぎざに見えると思います

このぎざぎざを消すのをアンチエイリアスと呼び
「!antioff」でそれをオフにする為、文字が荒く見えます


大抵のプレーヤーはアンチエイリアスの文字を好みます
まあ、その辺は好みの問題です
ただ「!antioff」を使用すると文字の表示速度が上がります


6 文字の大きさを変更

フォントの最後にサイズの変更を行います

!title フォントサイズの変更
コレが通常サイズの大きさです
!fsize 46
2倍の大きさです
!fsize 23
通常の大きさに戻しました
!stop


この様に!fsizeのコマンドで、フォントのサイズを変更する事が可能です
もちろん数字が大きくなれば、表示される文字も大きくなります



最後に今までの復習をしましょう
もし全部理解できたら次に進んでくださいね♪

!title コレは今までの復習です
まず文字の表示は書くだけでOKです

   改行やスペースで表示位置をずらせます
!color 200,200,255
こんな風に色を変えたり
!fsize 40
大きさを変えたり
!font HG正楷書体-PRO
書体を変更してみたり
r
いろいろと簡単に出来ます
w
m
test.jpg
マウスのクリック待ちなんかも簡単です
!fsize 23
コマンドの順番は特に気にしなくても大丈夫ですよ

!stop



7 文字の表示位置を変えよう


よく考えてみたら、「毎回改行したりして文字の位置を設定」するのも大変ですよね?
Aresの初期画面の大きさは640X480ピクセルです
左上を0,0と表現し、右下の角を640,480と表現します
簡単に文字の場所を決めるコマンドがあります

!title 文字の場所設定
通常は30,30のこの位置から
文字の表示が始まりますが
!txtpos 80,300
このように!txtposのコマンドを使用する事によって
表示の開始位置を変更できます
m
*
もし文字などを消しても、画像や音楽、設定などは
全て残されます
!stop


今回の新しいコマンドは2つです

まず、改ページを表す「*」です
これは画像表示にも使われますが、画面の画像以外を
消したい時に使用してください
背景画像があればjpg画像の、bmp画像があればbmp画像の
両方あれば両方とも、改ページをした後に自動で表示してくれます
つまりサンプルでは「クリック待ち」押されたら
「改ページ」という流れになっています

もう一つは「!txtpos」コマンドですが、コレは文字の開始位置を
設定するコマンドです
この設定された内容は、もう一度設定するまで残されます
つまり設定しなおさなかったら、何をしても消える事はありません
初期設定では30,30に設定されています

良くあるADVの画面のように、下のほうに文字を表示させる時は
このコマンドを使えば簡単です


Aresでは実行画面のある一定の所まで文字が表示されると
自動的に「クリック待ち」+「改ページ」になるように設定されています
しかし場合によっては、その機能が邪魔になる事もありますし
もっと上の方で「自動改ページ」にしたい方もいらっしゃると思います

初期設定では画面に表示されなくなる寸前で
クリック待ちになる様に設定されていますが変更できます

次はその設定変更コマンドです

!title テキストのリミットを設定しなおす
















改ページコマンドやクリック待ちを
入れていないのに実行されましたね?

では次はもっと上の方で改ページされるように
設定してみましょう
!etxt 240
@
















どうですか?
コレを使えば一定の範囲内を超えた場合に
自動的にクリック待ちにする事が出来ます
!stop


この文章のリミット設定コマンドである「!etxt」は、あまり使う事がありませんが
知っていると、思わぬ所で役に立ちます
サンプルの中では「!etxt 240」と設定していますが、コレは縦の長さの半分
つまり240ピクセルを超えそうだったら、「自動改ページ」と設定しているわけです

その1行下にある「@」のコマンドですが
コレは「クリック待ち」と「改ページ」をくっつけたコマンドです
毎回「m」と入力した後に「*」と書くのは面倒なので「@」を作りました
「@」=「m」+「*」と言う事です^^


一応行間の指定も1.13以降のバージョンから出来る様になりました

行間の指定は「!txtpos ?,?,?」です

!title 行間の設定
!txtpos 30,300,-50
行間設定を利用すると
非常に無意味な事も可能ですが
使い道がありませんね^^;
!stop

「!txtpos」の一番最後が行間の指定ですが、逆にしても意味がない・・・
普通の使い方だと・・・少し行間を開けたり、縮めたり!!
というか、他の使い方があるなら是非教えて欲しいくらいです(笑)


8 ウエイト!!

ウエイト(一時停止)の実行です

Aresでは2種類のウエイトコマンドがあります
「t」や「tt」に代表される、手抜きコマンド形式と
「!m」の様に、最初に「!」が付くコマンド形式です
ココでは手抜きバージョンを説明します
コマンド形式の使用法は、初級編の「12 ラベル?なにそれ??」のところで説明します

!title ウエイトコマンドを実行
まずこの文章が表示されます
t
ココから先は0.1秒ごとに
t
文が表示されます
t
コレが「t」のコマンドです
t
この後1秒待ちます
tt
1秒後にこの文字が表示され
ttt
さっきの2秒後にこの文章が表示されます
コレが表示されてから、5秒後に終了されます
tttt
!end


サンプルを良く見れば簡単に分かりますね
「t」が0.1秒待ち
「tt」が1秒待ち
「ttt」が2秒待ち
「tttt」が5秒待ち
です

ちょっと、ばらついてて覚え難いでしょうが
ユーザーとの工夫の結果、現在の形に落ち着きました

「!end」のコマンドはAresを強制的に終了させます


8の最後はテキストのスピード調整です

!text 10
0.1秒ごとに1文字表示
!text 20
0.2秒ごとに1文字表示
!text 30
0.3秒ごとに1文字表示
!text 40
0.4秒ごとに1文字表示
!text 50
0.5秒ごとに1文字表示
!text 60
0.6秒ごとに1文字表示
!text 70
0.7秒ごとに1文字表示
!text 0
徐々に文字の表示速度が遅くなるのが
よく分かると思います
mm
!end


「!end」は先ほど説明した終了コマンドですが
その1行上にある「mm」のコマンドは一種のクリック待ちです
「mm」のコマンドを実行すると「表示なしのクリック待ち」になります
この状態では「!menu」コマンドを使用していてもメニューに反応しません

つまり、セーブなどが出来ないということです
言い方を変えると、セーブさせたくない場面などでは
「mm」を多用する事をお勧めします