9 画像の表示をマスターしよう

Aresでは基本的に3種類の画像を読み込む事が出来ます
1つ目はJPGタイプのファイル
次がBMPタイプのファイル
最後がMAGタイプのファイルです
MAG以外は非常に一般に浸透したタイプなので
どのような画像ソフトでも作成が可能です
(JPGのプログレッシブ形式には対応していません)

では最初に用意する物を上げましょう
test1.jpg
test2.jpg
test1.bmp
test2.bmp
の4つです。
「test1.jpg」と「test2.jpg」の大きさは640X480ピクセルにリサイズしてください
「test3.jpg」はそれ以外の大きさの物であればOKです
「test.bmp」のビットマップ画像は適当な物で良いです



JPG画像の表示

!title 普通に画像の表示
まず、最初は普通に表示させます
test1.jpg
*
この様に名前を書くだけで画像の表示が出来ます
@
もちろん、改ページをしても自動的に画像が表示されます
!stop


非常に簡単でしたね?
もし分からなかったら、いつでもホームページの方に質問しに来てください



じゃあ、次は重要なトランサクションをやります

トランサクションは全部で11個あります
トランサクション10と11は別に画像を用意し
「!selftrans _____.___」で独自のトランサクションを作る事ができます
通常の0〜9は何も用意する必要はありません

!title トランサクションを使用する
!trans 1
test1.jpg
*
mm
!trans 0
test2.jpg
*
mm
どうでしたか?
1個しかなかった?
トランサクション0に設定されているのは
「トランサクションなし」のトランサクションです^^;
!stop


この辺りまで来たら、大体の使い方が分かってきましたね
「!trans 」の後に数値で、トランサクションの種類を決めてやればOKです
設定しなおすまで、この設定は残されます


じゃあ、使用頻度は低いですが・・・いや、そうでもない
特殊なコマンドの説明します

!title トランサクションを使用する2
!transspeed 300
!trans 1
test1.jpg
*
mm
test2.jpg
*
mm
どうでしたか?
凄く遅くなりましたよね??
これはトランサクションの速度を自由に設定できるコマンドです
!stop


この!transspeedの使用でトランサクションの速度を調整できます
0に近づくほど早くなり、数値が大きくなるほど遅くなります



気になるBMPやMAGの表示です

AresではBMPやMAGの色が0,255,0の場合、つまり緑の部分は表示されません
本来はADVツールなので、キャラクターの表示用にBMPやMAGを使う仕様になっています

!title bmp画像の表示
!chrpos 100,100
test.bmp
*
この様にBMPを表示する事が出来ます
@
当然改ページを行っても設定は失われません
!stop


!chrposは!txtposと使い方は全く同じです
しかし「!chrpos」はBMPとMAGの画像専用なので
「!txtpos」は文章や動画の位置などを設定します
したがって、BMPとMAG画像の表示は必ず「!chrpos」で設定を行ってください

画像の場所がずれる??という場合には、とりあえずチェックするポイントです

なお、注意する点は出来る限り4の倍数のサイズの画像を用意する事です
かなり神経質に問題が起きない様にしていますが、抜けているかもしれないので・・・
色情報が無くなったり、ずれたりした状態で画面に反映される可能性があります


ちょっとリサイズすれば、問題は直ぐに解消されます



一つのキャラ画像じゃつまらない

複数の画像を自由自在に表示させたい!!
という想いがありますよね?
Ares1.10以降のバージョンからサポートされています
では早速例を使って説明しましょう

!title 複数の画像を同時に表示させる
!trans 1
test1.jpg
!chr1 test1.bmp
!chrpos1 0,0
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 320,0
*
これでうまく二つの画像が表示されたはずです
!stop


目新しいのは「!chr1」「!chr2」「!chrpos1」「!chrpos2」の4つですね
まず最初に背景は「test1.jpg」に設定します
次に「!chr1」には「test1.bmp」の画像を読み込め
「!chrpos1」で「!chr1」の画像の表示位置を設定という流れです

この「!chr?」は1〜20番まで設定でき、後ろの番号になるほど
手前に表示されるようになっています

当然「!chrpos1」は「!chr1」の設定しか変更できないので
「!chr2」と「!chrpos2」で2枚目のBMP画像の設定を行っています

メッセージボックス、chrに頼らないJPGやBMP等の画像表示と
組み合わせれば23枚も同時に表示させる事ができます

「!chr?」コマンドではJPG,BMP、MAGを問わず読み込めます
全て0,255,0の緑色が透過されるようになっていますので
総勢20画像をキャラクターとして同時に表示させる事も可能です



拡大と縮小!?

ADV作成ツールでは画像を複数表示するのは当たり前ですね
少しだけ工夫してみました
あと・・・画像の回転はしばらくお待ちください^^;

!title 複数の画像を拡大縮小させる
!trans 1
test1.jpg
!chr1 test1.bmp
!chrpos1 0,0
!chrzoom1 100,100
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 320,0
!chrzoom2 320,480
*
1は縮小され2は拡大されたはずです
!stop


今回の「!chrzoom1」「!chrzoom2」の2つは予想がついたと思います
「!chrzoom1」では「chr1 test1.bmp」で読み込まれた画像を100,100の大きさに
リサイズして画面に反映させる為の設定です
「!chrzoom? 0,0」と設定すれば元の画像サイズで表示されます

もうひとつ・・・
「!chr?」コマンドで画像を再設定すると
その画像はオリジナルの大きさに戻ります

つまり
!chr1 test.jpg
!chrzoom1 50,50
!chr1 test2.jpg
*
!stop

この場合の画像は「!chrzoom1」で設定された
大きさではありませんので、宜しく



表示と非表示?

これでかなり画像関係のテクが充実したはずですが
画像を毎回設定すると表示するまでに読み込みの為
遅くなったりします
これでは折角やりたい事があるのに出来ませんよね?
次はどうやって早く表示するか?の説明です
test1.jpg
test1.bmp
test2.bmp
test3.bmp
を用意してください^^
!title 早く表示させるには?
まずは今まで覚えてきた表示方法です
test1.jpg
mm
*
!chr1 test1bmp
!chrpos1 0,0
*
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 210,0
*
!chr3 test3.bmp
!chrpos3 420,0
.*
!clrchr1
!clrchr2
!clrchr3
*
!chr1 test1bmp
!chrpos1 0,0
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 210,0
!chr3 test3.bmp
!chrpos3 420,0
*
全部順番に表示した後JPGのみの表示に戻し
最後に全ていっぺんに表示させています

!stop


途中にに出てくる「!clrchr?」のコマンドは
「!chr?」で読み込んだものをクリア(clear)しています
つまり読み込んだものを消しているわけです
そして最後にもう一度全部読み込んで・・・

正直に言うと無駄が多すぎます^^
無駄を省く為には次のサンプルが役に立ちます
!title 早く表示させるには?
スクリプトの無駄を省いた例です
test1.jpg
!chr1 test1bmp
!chrpos1 0,0
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 210,0
!chr3 test3.bmp
!chrpos3 420,0
;ココから下が重要です
!chroff1
!chroff2
!chroff3
画像の読み込み終了
mm
*
!chron1
*
!chron2
*
!chron3
*
!chroff1
!chroff2
!chroff3
*
!chron1
!chron2
!chron3
*
表示速度がかなり違いますよね^^?
!stop


「!chroff?」と「!chron?」は簡単に言うと読み込んだものを
消しているのではなく表示させたり、させなかったりして
読み込みや消す時間を無駄にしないようにしています



もっと早く!!!?

今でもそこそこ使えるのですが・・・
実はAresには、自動で制限を掛ける機能が内蔵されています
次はその制限を解放してみましょう^^
!transspeed 0
!aresspeed 0
!title 早く表示させるには?
スクリプトの無駄を省き制限を解放した例です
test1.jpg
!chr1 test1bmp
!chrpos1 0,0
!chr2 test2.bmp
!chrpos2 210,0
!chr3 test3.bmp
!chrpos3 420,0
!chroff1
!chroff2
!chroff3
画像の読み込み終了
mm
*
!chron1
*
!chron2
*
!chron3
*
!chroff1
!chroff2
!chroff3
*
!chron1
!chron2
!chron3
*
どれくらい早くなりました?
!stop


一番最初を見てください
トランサクションなんか使ってないのに「!transspeed 0」が
なぜか設定されてますよね?

画像関係はどちらにせよ「!transspeed」の影響を受けますから
多少でも早くするためには「!transspeed」をゼロに設定するのが
一番良いのです^^

で2行目が本命です
この「!aresspeed 0」でAres全体(画像以外)制限を外します
見違えるほど実行速度が向上しましたよね?
このコマンドはスムーズ、又は激しい動き?を
「!chr?」で読み込んだ画像にさせたい時、非常に役に立ちます



まだまだ??

もうかなり限界なのですが・・・
大きな画像(3200*240ピクセル以上)の場合はもう一つだけ・・・

「!chr」コマンドの拡大/縮小機能を一時的に停止して速度を上げる
「!zoomoff」を使ってください

このコマンドを使用すると拡大/縮小の「!chrzoom?」が
設定されていても完全に無視します

拡大/縮小機能を使用したい場合には「!zoomon」を使ってください

実行される本体の中身が完全に違うので環境によっては
秒間30フレーム以上まで上げる事が出来ます・・・
しかし非常に優れた環境でないとそこまでは無理です^^;

1GbのRAMを搭載したマシンで(640*480)の画像で無駄を多くして
表示した場合、秒間40フレーム以上行きましたが・・・
これはAresの性能ではありません^^;



完全に画像はマスターしました♪
とりあえずお茶でも飲んで休憩してください(笑)


10 マルチメディアを使う

Aresでは基本的に次の形式が再生できます
*.au
*.asf
*.wmv
*.wav
*.mid
*.mp3
*.avi
*.mpg
*.mpeg
等(実は40種類以上サポートしてます)

基本的にはって事ですから、応用的には
フラッシュ
リアルプレーヤー
クイックタイム
等の形式のファイルも起動させる事は出来ますが
そっちはオマケみたいな機能だと思ってください^^;

マルチメディアの再生は、!chr?とそっくりです
ここではMid形式を例にとって説明しますので
test1.mid
をご用意ください
!title Midiファイルの再生
!snd1 test1.mid
m
!sndoff
!sndr1 test1.mid
!stop


まず1回目の再生はリピートなしの状態です
ココまで言ったら分かりますね
つまり「!sndr1 test1.mid」はリピート再生です
最後のリピート「r」でコマンドの内容が変わってきます

「!sndoff」はお察しの通り、サウンドを止めるコマンドです
しかし「!sndoff」コマンドは、全てのマルチメディアの再生をストップさせるので
もし一つだけストップさせたい場合には、音の入っていないものを再生してください
(詳しくは番外編の7番を参照して下さい)

「!snd?」はそれほど数が必要ないと判断したので1〜4までしか使用できません

マルチメディアは終わりです
他のタイプでも使い方は同じなので、問題はないかと思われます

現在、wav又はmp3+(他のメディア)しか再生できませんが
近日中にwav等の2つ以上を同時に再生できるよう機能拡張を行います


11 メッセージボックスを表示しよう

せっかく背景画像を表示したのに、これじゃあ文字が読みに難くて仕方ありません
そこで重要になってくるのがメッセージボックスです

Aresでは3つの方法で実現できます
1つ目はメッセージボックス画像の、透過度なども指定できます
2つ目はただ単に四角を描くだけです
3つ目は「!chr」コマンドの透過を利用した物です
ここでは1つ目と3つ目の説明をします

用意する物は
test1.jpg
box.bmp
の2つです

このサンプルの場合、box.bmpは620X120ピクセルくらいの大きさがベストだと思われます

;テキストのリミットを設定
!etxt 440
;テキストの開始位置を設定
!txtpos 20,360
;メッセージボックスの設定
!mbox box.bmp,60
!mboxpos 10,350
;背景画像を表示
test1.jpg
*
メッセージボックスを使用すると
画像の上に文字を表示しても
問題なく読む事が出来ます
いままで覚えてきた文字や
画像、新しい命令を使えば
このような感じで自動的に
改ページが行われます
ADVゲームの会話部分での
スクリプト的な手抜きは
これで十分なはずです
ただ単に文章を打てば
いいのですから^^
!stop


最初に「;」で始まる文章が幾つもありますが
コレはプログラムの中にメモを残す時に使用します
「;」で始まった文章は読み飛ばされます
複雑な物を書くときには、メモを残すとかなり重宝するでしょう


次に「!mbox box.bmp,60」と設定された、新しいコマンドがあります
これは!chrと非常に似ていますが、一つだけ違う点があります
「box.bmp」を読み込み、それを「60%の濃さで表示させろ」と言う意味です
「!chr?」コマンドと同様に0,255,0の緑色は透過されます

それを「!mboxpos 10,350」の位置
画面の左側から10ピクセル
画面の上から350ピクセル
の場所がメッセージボックスの左上の所に位置を設定

最後に背景を設定して、全てを「*」で表示させています



では次に「!chr」を使用した例を見てみましょう

!chrで透過!?

;テキストのリミットを設定
!etxt 440
;テキストの開始位置を設定
!txtpos 20,360
;メッセージボックスの設定
!chr20 box.bmp,60
!chrpos20 10,350
;背景画像を表示
test1.jpg
*
メッセージボックスを使用すると
画像の上に文字を表示しても
問題なく読む事が出来ます
いままで覚えてきた文字や
画像、新しい命令を使えば
このような感じで自動的に
改ページが行われます
ADVゲームの会話部分での
スクリプト的な手抜きは
これで十分なはずです
ただ単に文章を打てば
いいのですから^^
!stop


見た目は「!mbox」の例と全く同じですが、「!chr」の部分を良く見てください

「!chr20 box.bmp,60」とありますね?
実は「!chr」コマンドは透過も設定できるのです

拡大、縮小、透過の指定が出来るので「!chr」だけは、完全に暗記してください
巧く上級編のコマンドと組み合わせればトランサクション等も楽に作成できます

もう一つだけ・・・

;テキストのリミットを設定
!etxt 440
;テキストの開始位置を設定
!txtpos 20,360
;メッセージボックスの設定
!chr20 box.bmp
!chralfa20 60
!chrpos20 10,350
;背景画像を表示
test1.jpg
*
メッセージボックスを使用すると
画像の上に文字を表示しても
問題なく読む事が出来ます
いままで覚えてきた文字や
画像、新しい命令を使えば
このような感じで自動的に
改ページが行われます
ADVゲームの会話部分での
スクリプト的な手抜きは
これで十分なはずです
ただ単に文章を打てば
いいのですから^^
!stop

「!chr20」ではあえてα合成率を指定せず、その下の行で「!chralfa20 60」と指定しています
毎回、画像まで指定するのも面倒なので、このコマンドも作成しました



ついでに画面に表示される画像の順番を説明します
コマンド 画面に表示される順番(上から) 指定できる内容+透過色
!mbox 一番手前に表示 画像、ブレンド率、表示位置、透過色:0,255,0(緑)
!chr20 「!chr」系では最前面 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr19 3番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr18 4番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr17 5番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr16 6番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr15 7番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr14 8番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr13 9番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr12 10番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr11 11番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr10 12番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr9 13番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr8 14番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr7 15番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr6 16番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr5 17番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr4 18番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr3 19番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr2 20番目 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
!chr1 「!chr」では一番後ろ 画像、ブレンド率、表示位置、拡大/縮小率、透過色:0,255,0(緑)
_____.bmp
_____.mag
手抜き設定では一番前 画像、表示位置、透過色:0,255,0(緑)
_____.jpg 一番後ろに表示 画像、透過色:なし


_____.bmpや_____.jpgとありますが、コレは手抜きで表示させる方法です
この指定法を使った場合は「!」が必要ない代わりに
BMPとMAGやJPGを合わせても2枚しか同時に表示できません
一番いいのは___.jpg等を背景画像などに使用することでしょう


12 ラベル?何それ??

どの様な本にもページは付いています
それが無いと何ページまで読んだか、すっかり忘れてしまいますよね?

Aresでも似たような感じで使いますが、ちょっと用法が異なってきます
スクリプトでは「1つの塊」を、ラベルと呼ぶページみたいな物で区切ります

書類をしまう時「コレはこっち、コレはそこ」、の様に整理するはずです
しかし目印とかを付けないと、量が多い場合とかには非常に困ります

この目印がラベルと呼ばれる物です

では、早速ラベルを作成してみましょう

#スタート
とりあえず、文章を書いていきますが
特に書く事があるわけではありません
ラベルの説明は簡単ですが
目に見えるものではないので
サンプルで表すのは非常に困難です

#2段落目
幾ら実行してもコレといって目に見える
効果が現れるわけではないので
実践で色々と試した方が
「ラベル」という物について
理解し易いと思います
@
#last
ともかく実践が重要なので
12 ラベル?何それ??の
後に続く13個目のチュートリアルで
ラベルを使用したコマンドの習得を
しましょう
!stop


全部で3箇所「#」で始まる行がありますが、それがラベルです
それぞれ「#スタート」、「#2段落目」、「#last」の名前が付いています

実行すると分かりますが「とりあえず、文章を〜・・・」から始まって
「・・・〜理解し易いと思います」の所まで、一気に表示されますが
これは「#スタート」と「#2段落目」の内容が表示されているのです

改ページ後、「#last」の内容が表示され「!stop」になっています

幾ら説明してもわからない場合も多いので
分からなくても気にしないで下さい
次のところで理解できるはずです


13 ジャンプさせよう

さて、プログラム用語で言うスパゲティーってご存知ですか?
「どのラベルが、何処と結びついているのか」が
ごちゃごちゃになった状態の事を指します

ちなみにAres本体のプログラムは「スパゲティー」どころか
「インスタント焼きそば」になっています
そう!!縮れ麺です!!!

出来る限りシンプルにまとめたのが、優れたスクリプトというものです
せめて皆さんは、シンプルに美しく作る努力をして下さい

そうすればバグと呼ばれる、プログラムミスも少なくなるでしょう
ココからはより高度な事を説明します

初級編も、もう直ぐ終わりです
頑張ってください



ジャンプというのは、途中からラベルの内容を実行する物です
また、あるラベルに戻るのも可能です
Aresは上から下に実行して行きますが、この順番も簡単に変える事が出来ます
下から上に実行していく・・・という意味ではありませんよ?

早速ジャンプの命令を使用してみましょう

#top
1
2
!goto #2
3
4
#2
!goto #top


実行してみると1と2しか表示されません
理由はジャンプしているからですけど、順を追って見ましょう

#top
1
2
!goto #2
3
4
#2
!goto #top
「#top」の内容を実行します
「1」を表示します
次に「2」を表示します
「!goto #2」、つまり「#2」のラベルに移動しろ、と命令が出ました


「#2」のラベルに移動しました 
「!goto #top」、つまり「#top」のラベルに移動しろと命令されました


コレの繰り返しを行っている為、「3」と「4」は絶対に表示されない事になります
これが、ジャンプの命令です

しかしコレだけでは全然面白くありません
コレに選択肢のコマンドを組み合わせると、ゲームとかも作れる様になります


14 選択肢を表示してみよう

初級編の最後が選択肢の表示です
コレさえ分かれば、ストーリー次第で名作の作成や
過去の有名なADV(例:○○いたちの夜)のコピー等も作成可能です


Aresでの選択肢は2種類ありますが
クリッカブルマップと呼ばれる選択肢は、中級編で説明します
ココでは通常の選択肢表示を説明しましょう

それでは実践です

#top
!cls
w
!txtpos 30,100
どれか一つ選んでください
!selpos 30,130
!sel 4
選択肢1,#1
選択肢2,#2
選択肢3,#3
選択肢4,#4
#1
!cls1
ww
選択肢1が選択されました
m
!goto #top
#2
!cls1
ww
選択肢2が選択されました
m
!goto #top
#3
!cls1
ww
選択肢3が選択されました
m
!goto #top
#4
!cls1
ww
選択肢4が選択されました
m
!goto #top


ところで、思い出したかのように使われている「!cls」コマンド
コレも初めてですね?

「!cls」は一時的に画面を真っ黒にするコマンドです
もし、このコマンド以前に背景画像などがあって
コレを用いた場合、改ページをすると元の画像が現れます

「!cls ?」は全く同様ですが、色が違い1〜4まで使用できます

この「!cls」や「!cls1」の利点は、改ページコマンドよりも処理が早い事です
もともと画像が無い場合は「*」よりも、「!cls」の方が高速に処理する事が出来ます


肝心の選択肢ですが、よく見てみると「!selpos」というコマンドがあります
これは「!chrpos」や「!txtpos」と同じような物です
つまり、選択肢の表示場所を設定するコマンドです
今回は「!selpos 30,130」に設定しています


次に出てくる「!sel 4」ですが、この後の4行は選択肢だぞ
と設定しているわけです
選択肢はトータルで9個まで表示する事が出来ます


その後に続く選択肢の表示ですが、1行目を例に使いましょう
「!sel 4」の後に「選択肢1,#1」と書かれています
画面に表示されるのは「選択肢1」の文字です

コンマの後に、ラベルが設定されていますが
コレは「!goto」のコマンドと同じで、ジャンプ先を表します
「選択肢1」の上でクリックされたら「#1」にジャンプしろと言う事です

この様に一度「!sel」で、選択肢の数を設定した後
質問文とラベルを設定します


15 もう一つの選択肢!!?

コレはAres独特のコマンドですが
ある一定の時間内に、クリックされた場合は(画面の何処でもいい)
特定のラベルにジャンプします

そうでない場合は「tt」等のコマンドと同じで
ただのウエイトになります

ラベルを指定しない場合は、ウエイトorクリック待ちと同じ効果になります

では、「!m」を使ってみましょう
5秒待ちに設定しました
クリックすると、次が表示されます
!m 500
5秒経ったか、クリックがされました
次は4秒待ちます
クリックされた場合はジャンプします
!m 400,#click
クリックはされませんでした
!stop
#click
クリックがされたようです
!stop

この様に簡単に、流れを変える事が出来ます
「500」と設定されているのは、5秒の事です
「!m」のコマンドではミリ秒を使って設定します

「10」と設定した場合は「t」と同じ時間だけ待ちます
つまり「!m」のコマンドは10分の1の単位で設定できると言う事です

「t」等よりも更に細かく設定できる為、ある意味便利です
ただ問題点は5秒以上になると、実際の時間とずれてくる可能性があることです
コレは「!m」をクロックスピードによって設定している為です

この「!m」の使い道としては
クリックされなければオープニングの繰り返しや
より細かなウエイト・・・
工夫次第で面白い事が可能です





初級編は終わりです
コレだけでも単純なゲームなら、作れますね?
より高度なゲームを作るために、Aresには変数処理と呼ばれる機能が付いています

変数と呼ばれる物は非常に重要です
これがないとゲームが成立しないほど、多用されている物です

例えば、ロールプレイングゲームでのHPを減らしたり
ADVでよく使う、好感度の計算
条件を満たした時にだけイベントが発生したり
これらは全て変数の処理です

これらは中級編で詳しく説明します